港北区S様邸|屋根塗装

📝 ご依頼内容


港北区にお住まいのS様より、
「そろそろ屋根の状態をきちんと見てもらいたい」とご相談をいただきました。

今回が初めての屋根塗装で、築年数とともに
色あせが目立ち始めてきたことが気になっていたとのこと。
また、強風や大雨のあとには屋根の様子が心配になることもあり、
ひび割れや下地の傷みがないか専門的に確認したい、というご希望がありました。

「塗るだけではなく、必要な補修や下地も含めて
しっかり状態を整えてほしい」
そんな思いを受けて、今回の屋根点検と塗装工事をご依頼いただきました。

こんなお悩みありませんか?

  • 屋根の色あせや苔が増えてきて、そろそろ塗り替え時期か気になっている
  • 強い雨や風のたびに「屋根は大丈夫かな…」と不安になる
  • スレートのひび割れや欠けが目に入るようになってきた
  • 新築時から12年程経ち、適切なタイミングが知りたい
  • 塗装だけでなく、下地の傷みまでしっかり確認してほしい
ビフォー
アフター

🛠 施工内容


■ 屋根の高圧洗浄

まずは屋根全体を高圧洗浄でしっかりクリーニングしていきます。
スレートは一枚ずつ丁寧に洗い、長年の汚れや苔、細かなスリット部分の汚れまできれいに除去。

この工程で表面が整うことで、
後の下塗りがしっかり密着し、仕上がりの耐久性にもつながります。


■ 屋根スレートの補修

スレートの状態に合わせて、補修方法を2つに分けて進めています。

・軽いひび割れ → タスマジックで補修
・大きな破損 → スレートを差し替え


既存材は廃盤になっていたため、デザインの近い材料を選んで交換。
その後、細かな傷をタスマジックで丁寧に補修し、全体の強度を整えています。

タスマジックによるクラック補修
痛んでいるスレートを撤去し、新しい物と差し替えて補修していきます。

■ 板金下地の調査・交換

屋根の端部は雨水が溜まりやすく、傷みやすい場所です。
釘の抜けている箇所があり、そこから雨水が侵入して下地が腐食していました。

固定釘が抜けている

さらに、板金端部まわりにはシーリング材が厚めに盛られており、
水の流れが止められてしまっている状態。
本来“水が抜けていくべき部分”が塞がれていたため、腐食が進んでいたと考えられます。

板金の一部にシーリング材が盛られていたことで水の逃げ場がなくなり、
結果として下地に水が滞留し、腐食が進んだと考えられます。
屋根の端部は水が溜まりやすく、特に傷みやすい箇所

腐食部分の下地はすべて撤去し、新しい材料に交換。
復旧時には釘ではなく強度の高いビスへ打ち替え、
そのビス頭にシーリングを施すことで防水性をしっかり確保しています。

板金下地材の腐食部分を撤去し、新しい材料で張り替えました
強風でも耐えられるように打ち替えたビスにシーリングをして防水性をアップさせました。
通常仕様より強度を上げたので20年は確実に耐えられると思います。

交換後は板金や雪止めの表面処理を行い、
錆止めまで丁寧に施工しています。
これで屋根全体の下地が安定し、長く安心して使える状態になりました。


■ 下塗り・タスペーサー取り付け

下地がきちんと整った段階で、まずは下塗りを行います。
下塗りは 1〜3回、屋根材の吸い込み具合を確認しながら丁寧に進め、
塗料の密着性をしっかり高めていきます。
屋根の塗装を長持ちさせるための、とても大事な工程です。

その後、屋根材の重なり部分にはタスペーサーを両端二か所に入れる
「ダブル工法」 を採用。
通気を確保し、塗膜の剥がれや雨漏りのリスクを減らすために欠かせない作業です。


■ 中塗り・上塗り

ローラーでは届かない細かな部分は刷毛とエアレスを使い、
その後、屋根全体をローラーで均一に仕上げていきました。
スリットが多い屋根材でも塗料が溜まらないよう、塗り方を調整しながら丁寧に塗布。
最後に仕上げの上塗りを行い、落ち着いた雰囲気の 艶消し仕上げ に仕上げています。

・板金端部の釘抜けとシーリングの誤った施工が腐食の原因
・水が正しく流れる構造へ戻して「腐食しにくい屋根」に改善
・ビス打ち替え+シーリング処理で耐風性と防水性が大幅に向上
・板金・雪止めの表面処理と錆止め塗装まで徹底
・下地処理を丁寧に行ったことで、長期的にも安心できる仕上がりに

👨‍🔧 職人コメント


下地の状態を確認すると、釘の抜けが原因で雨水が入り込み、
端部の下地が広い範囲で傷んでいました。
シーリング材が水の逃げ道をふさいでしまっている箇所もあり、
構造に合わない補修が逆効果になっていたようです。

今回は腐食していた下地材をすべて新しいものに交換し、
固定部は釘ではなくビスへ変更しました。
ビス頭にはシーリングを施し、防水性と耐風性をしっかり高めています。

板金や雪止めの表面処理・錆止めを丁寧に行うことで、
屋根全体の耐久性がぐっと上がりました。
この仕様なら長く安心してお使いいただけると思います。

■ Before

屋根全体の色あせと汚れ
表面の防水性が落ち、全体的に色あせが進んでいる状態。
スリット部分にも汚れが入り込み雨水が滞留しやすくなっていました。
大きく割れたスレート材
ひび割れが複数発生し、内部に雨水が侵入するリスクが高い状態。
そのままにすると下地の腐食につながるため、差し替えが必要でした。
不適切な簡易補修(シーリング処理)
他社にて、割れたスレートに簡易的にシーリングで補修されたもの。
耐久性を確保する為にも、適切な補修が必要です。
板金下地材の腐食
板金の下地が水を含んで腐食した状態。
強風で板金が飛ばされる危険があり早急な補修が必要でした。

■ After

全体が均一で美しい発色に
細かなスリットまでムラなく塗装され、落ち着いた艶消しの質感が屋根全体を上品に見せています。
凹凸までしっかり塗膜が密着
表面の模様や段差も均一に仕上がり、
塗料の密着が強いことが見て取れます。
棟まわりの防水性もアップ
板金の重なりや端部まで丁寧に処理され、
水が入りやすい部分もしっかり保護されています。
繋ぎ目のラインまで美しく復元
屋根の立ち上がり・接合部もすっきりとした仕上がり。
細部の処理が綺麗だと全体の印象がさらに良くなります。